栄養士再教育講習会(令和3年度)事業結果

1.事業内容

受講方法:ライブ配信(zoom)+アーカイブ配信
受講期間:【第1弾】令和4年1月9日【第2弾】令和4年2月6日

研修内容

月日 時間 内容

【第1弾】

1月9日(日)

テーマ:「みんなで考える、滋賀の災害時栄養支援」

13:00~13:10

開会・あいさつ

13:10~14:15

「管理栄養士・栄養士の“防災意識“~阪神・淡路大震災を経験して

熊本地震で活かせたこと~(仮)」

【講師】兵庫県健康福祉部健康局健康増進課

    保健・栄養指導班長 諸岡 歩 氏

14:20~15:25

「災害拠点病院の活動から学ぶ防災・危機管理のノウハウ(仮)」

【講師】宮城県石巻赤十字病院 

    栄養課課長 佐伯 千春 氏

15:30~17:05

「管理栄養士・栄養士が災害に向けて備えておくべきこと(滋賀県Ver.) (仮)」

【講師】高知県立大学 健康栄養学部

    健康栄養学科 講師 廣内 智子 氏

※この時間は、講義だけでなくグループディスカッションも含まれています。zoomでマイクが使用できるようにご準備ください。

17:05~17:10

閉会・事務連絡(アンケート)

【第2弾】

2月6日(日)

テーマ:「管理栄養士・栄養士のトップランナーと考える滋賀の栄養」

9:00~9:10

開会あいさつ

9:10~10:45

「ライフステージにあわせた食事内容の観察~職域で異なる観察のポイント~(仮)」

【講師】地域栄養ケアPEACH厚木

    代表 江頭 文江 氏

10:50~12:25

「管理栄養士・栄養士の新しい働き方~職場を越えて目指すQOLの向上・繋がる資格~(仮)」

【講師】医療法人 新都市医療研究

    南大和病院 栄養部科長 宮司 智子 氏

12:25~12:30

閉会・事務連絡(アンケート)

2.受講者の状況

(1)全体

    第1弾 第2弾
ライブ配信

申込者数/参加者数(率)

47名/25(53.2%) 45名/32(71.1%)
アーカイブ配信 配信者数(アーカイブのみ申込者数) 118名(内、71名) 134名(内、63名)
再生回数 108回 76回
アンケート回答数(率) 31名(26.2%) 37名(27.6%)

※これ以下はアンケート結果より

(2)職種

 第1弾第2弾
管理栄養士27人29人
栄養士4人8人
31人37人

(3)会員

 第1弾第2弾
会員25人29人
非会員6人8人
31人37人

(4)所属

 第1弾第2弾
地域活動事業部9人12人
医療事業部4人7人
福祉事業部12人14人
公衆衛生事業部5人2人
学校健康教育事業部1人1人
勤労者支援事業部0人0人
研究教育事業部0人1人
31人37人

(5)年代

 第1弾第2弾
20代3人2人
30代8人11人
40代10人8人
50代7人9人
60代1人6人
70代以上2人1人
31人37人

(6)地域

 第1弾第2弾
大津1人3人
草津9人11人
甲賀3人2人
東近江5人7人
長浜3人4人
彦根9人9人
高島1人1人
31人37人

(7)受講方法

 第1弾第2弾
ライブ配信17人20人
アーカイブ配信のみ14人17人
31人37人

3.アンケート結果(抜粋)

*本研修会をどのようにして知りましたか。(複数回答可) 

 第1弾第2弾
滋賀県栄養士会から送られてきた 「郵送物(研修案内)」を見て(会員宛)20人22人
滋賀県栄養士会から送られてきた 「メール(研修案内)」を見て(会員宛) 9人12人
滋賀県栄養士会から送られてきた 「郵送物(研修案内)」を見て(事業所宛) 9人12人
滋賀県社会福祉協議会からの案内メールを見て 1人2人
滋賀県健康医療福祉部からの案内メールを見て 1人1人
滋賀県保育協議会からの案内チラシを見て 0人1人
大津市役所福祉子ども部からの案内メールを見て 0人0人
日本保育協会 滋賀支部からの案内メールを見て 0人0人
40人50人

*(非会員)栄養士会へ入会されない理由を教えてください。(複数回答可)

 第1弾第2弾
会費が高いから 4人2人
忙しいため研修に参加できず会費が もったいないから 2人2人
コロナ禍によりイベント(研修等)に 参加する機会が減ったから 1人2人
魅力的なイベント(研修会等)がないから 1人0人
入会しなくても栄養士の仕事をする上で 困らないから 1人0人
管理栄養士・栄養士の資格を使った仕事を していないから 0人0人
向上心がないから 0人0人
8人6人

4.総評(アンケートより)

(1) 受講者数について

昨年度からオンライン配信(オンデマンド配信)を開始し、今年度は、ライブ配信とアーカイブ配信を試みた。全体の申込者数は、昨年度よりわずかに増えたが、ライブ配信に関しては、申込者数に対しての参加率が低く、当日は、グループディスカッションのグループ編成に手間取った。オンライン配信にしたことによって、申込みは気軽にしていただけるが、「参加・不参加の自由度」が上がり、対面研修と比較して“欠席”という概念がなくなり、受講が低率となることは課題と考える。

(2) アンケートの回答について

今年度は、Googleフォームでのアンケート調査を行ったが、回答率が非常に低い結果となった。第1部の回答率を受けて、第2部では、内容の見直し、自由回答を増やす、項目ごとにページ数を分けていたが1ページにまとめる、また、QRコードでの案内も加え、より簡単に回答いただける工夫を試みたが、回答率は大きく伸びなかった。質問項目を例年より多くしたことがひとつの要因かと考えるが、受講者のアンケートに回答する意識も課題と考える。また、日頃からオンライン研修を受講している参加者にとっては、チャットに貼り付けられたGoogleフォームをクリックして、回答するという操作に不便や煩わしさはあまり感じないが、そうでない参加者にとっては煩わしいと感じたのかもしれない。また、オンデマンド視聴者は特に回答率が下がるので、次年度からは、アンケート回答後に資料をダウンロードできる方法にするなど、視聴条件について考えていきたい。一方、講義への感想は、自由回答にしていたにも関わらずたくさん集まり、「幅広い活動内容の話が聞けて非常に勉強になった。」など、良い評価のものが多く見受けられた。各講師へ報告した際には、お喜びいただけた。

(3) 研修形式について

第1部でのアンケート結果より、研修形式に関しては、今回実施したライブ配信+アーカイブ配信が良いという回答が圧倒的に多かったため、次年度も同じ形式で良いと考えていた。また、パソコン操作が苦手という意見がみられたため、今後も多くの方に受講していただけるよう運営サポート会社への依頼も継続したいと考えていたが、委託費が50万円から40万円に減額となったため、運営サポート会社への依頼は難しくなった。来期は理事の改選もあり、担当する2名の理事も変更になる。新しく担当する不慣れな理事がホストになって、パソコン操作が不慣れな受講者への対応にもあたるというのは技術的にも難しいため、今年度のような開催方法は難しいと考えている。

(4) 研修開催の案内について

今年度は、開催要領に加え、チラシの作成を業者に委託し、会員の有無関係なく、管理栄養士・栄養士の配属がある県内の事業所へ案内を送付した。その他、関係機関へ、メールの配信も依頼したが、チラシや開催要領を実際に見ての申込みが多かったため、次年度もチラシの送付は有効的かと考える。ただし、管理栄養士・栄養士あてに送付しても対象者にまで届いていないという例もあるため、さらなる工夫は必要。関係機関へのメール配信の依頼は、栄養士会の活動を知っていただく良い機会でもあるので継続していくべきと考えるが、依頼先に関しては、再考が必要と考える。

(5) 内容について

例年、年に2回の開催(昨年度は除く)を、同内容で実施していたが、今年度は、第1弾と2弾でテーマをそれぞれ決め、講演数も大幅に増やし、ボリュームアップした研修内容となった。講演内容の評価は大変良く、このボリュームで非会員も無料で受講でき、受講者同士で交流を図れたことで、より価値の高い研修となったと考える。
また、第1弾のテーマにある「災害支援・防災」について、興味があり受講した方の数が多かったため、次年度のJDADATしがスタッフ養成研修会への参加にも期待したい。

(6) 非会員について

県からの委託費によって運営できる本事業は、公共益に貢献する職業人として、国家資格を持つ専門職として、科学的根拠に基づいて業務を遂行することが基本となることを会員・非会員関係なく、幅広く自覚を促す絶好の機会であると考え、特に非会員向けの参加勧奨に力を入れた。非会員向けにと、県内各事業所に案内文を発送したが、アンケート結果より、本研修会をどのようにして知ったかとの問いに「滋賀県栄養士会から事業所あてに送られてきた郵送物(研修案内)を見て参加した(複数回答可」との回答が第一弾では40名中9名、第二弾では50名中12名とあり、事業所向けの案内文発送が有効であることが判明した。通常の研修会開催については、会員向けに開催要領を封書で送る、メール配信をする、会のホームページにてお知らせをする、などの周知方法をとっているが、経費がかかる方法については会員の貴重な会費を使って非会員にまで周知することは難しい。
非会員が入会しない理由の中に「忙しいため研修に参加できず会費がもったいないから」「コロナ禍によりイベント(研修会等)に参加する機会が減ったから」という意見があった。コロナ禍以降においては、昨年度よりオンデマンドによる研修会が主となり、自分の都合の良い時間に、自宅や職場からの受講が可能であるということが、ホームページによる情報発信だけでは認知されていないことが判明した。次年度に向けては、そうした情報発信の方法についても検討が必要であると考えている。
また、運営側としてはスキルアップにばかり着目しがちであるが、アンケートで意見として多かったのが「繋がり」であった。「日々の業務で困ったことを職場で相談することはもちろんですが、一人職場では栄養士としてのことだとうまく伝わらないこともあります。そういったときに相談できる栄養士間のつながりがあるといいと改めて思いました」といった意見からも分かるように、栄養士としての疑問や悩みを共有できる場を求められていることが分かった。今後、会員・非会員関係なく、疑問や悩みを共有できる場を会として設けることにより、自信をもって業務を行い、県民から信頼される管理栄養士・栄養士の育成に努めたい。

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